さざなみのよる

ナスミは笑子ばあちゃんが教えてくれた、お経というか呪文のような言葉をふいに思い出す。
千手観音さんの真言だと言っていた。
生きとし生けるものが幸せでありますようにという意味であるらしい。

「とりあえず口に出して言うんだよ。心はそう思ってなくてもいいんだって。言っているうちに、それでもいいかって気持ちになってくるんだって。」
生きとし生けるものっていうのはさ、自分も入っているんだよ。


人は思いどうりにはなかなかいかない。
思いどうりにならなくてもそれが次への道しるべだし結果的にはそれはそれでまあいいかと思えてくる。
笑子ばあちゃんが教えてくれた「おんばざらだるまきりくそわか」。
どこで区切るのだろう。
木皿泉のドラマが見たいなあ。

コロナ禍もあって来年から勤務時間が午前中だけになる。
還暦過ぎのパートおばちゃんは雇ってもらえるだけでありがたい。
「おんばざらだるまきりくそわか」だ。

さざなみのよるの単行本は図書館で借りたのか本屋さんで買ったのかわからなくなり文庫を買ったら家にちゃんとあった。
そうだったドラマを観て図書館で借りてそれでもその物語を手元に置きたくて買ったんだった。
それでもあとがきや大好きな片桐はいりの解説が読めたからまあいいや。
本好きな友達へプレゼントしよう。
しあわせな読書時間がさざなみのように繰り返す。


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高ボッチ山からの富士山が送られてきた。
ナスミは反対側で眠っているかな。

店長がバカすぎて

いますぐに本屋さんに行きたくなる。
どの物語を選ぶかは本を手にとるわたしに託されている。

バカすぎる店長の元、契約社員として働く京子。
わたしも書店員さんに憧れた時もあった。
ただインクの匂いでお腹がゆるくなるし力仕事と聞いて諦めた。
街の本屋はどんどんなくなり今ではアマゾンが主流らしいけどわたしにとってなくてはならない場所。

バカすぎてだからいいのだ。
もしバカで止めてたら情が感じられない。
店長さんがミーティングで自己陶酔しても自分のミスに気がつかなくても上からの重圧を抱えている。
派遣さんや契約さんは安泰な正社員さんより優秀でジレンマを抱えている。
言葉を飲み込んでどちらも支えることができたらとパートおばちゃんは思う。

朝いちでおばちゃんは44才から60才までだと言っていた。
そうかおばちゃん超えちゃったんだ。
おばちゃんは永遠じゃなかった。
むしろ支えてもらっているバカすぎるわたし。

早見和真 著

淳子のてっぺん

淳子とは田部井淳子さんのことだ。
今年は山岳小説でお山を楽しんでいる。
今朝は洗濯を済ませて久しぶりに近所の相生山(標高60メートル)をお散歩してきた。
(不思議な小山(おやま)でいつも迷子になり歩き回っていると6ヶ所あるどこかの入り口にたどり着く。
だから一人でも方向音痴でも大丈夫)
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テレビで田部井さんが東北の高校生を連れて富士山を登っているドキュメンタリーを観たことがある。
エベレストに登頂した田部井さんもすごいけれど闘病中の田部井さんの一歩一歩も頂上をめざしていた。
ただし頂上ではなく旦那様の元に帰り着くのがてっぺんなのはずっと変わらない。
女のくせに女だてらにと無理解な時代から山屋の旦那様は一番の味方であり理解者だった。
縦社会の男社会ではリーダーの命令は絶対だけど横並びの女社会は意見を聞こうとするあまり感情や嫉妬も渦巻き生々しい。
それをまとめてきたのも田部井さんだ。

作家の唯川恵さんもお山に登る。(バックをザックに持ち替えて)
登ってる時はただしんどくてお家に帰りたいと思っても頂上に立てばそんなことをすっかり忘れてしまうのがお山だ。
愛犬を亡くして気落ちしている唯川さんをお山に誘ったのは旦那様だ。

ニュースで見た連休の上高地は大盛況だった。
お山に登れなくても近づきたい気持ちがすごくわかる。
わたしも上高地への深夜バスを調べたりツアー登山を検索しては今は我慢我慢と堪えていた。

罪の声

知らなくていいコト。
パンドラの箱を開けてしまったら知りたくなってしまう。
それは知りたくなかったコト。
知ってしまった時、どう前に進んだらいいのだろう・・・。

黒い皮の手帳とカセットテープ。
そこに吹き込まれた幼い声。
それが未解決事件に使われた自分の声だと気づいていく。
グリコ森永事件は三人の子供を巻き込み人生を狂わせた事件だったことを知った。
身代金目的というよりも世間を騒がせての株価がねらいだったのか。
過度な正義感は恨みからくる。

雨の日に持ち歩いていた文庫本はよれよれ。
やってしまった。


熱源

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樺太(サハリン)は無主の地であったそうだ。
アイヌなどの先住民がその風土に順応して独自の文化を継承して生きていた。
その地で勝手に戦争を始め先住民に弱肉強食の文明の理不尽を押し付けその地を奪ったことを。
返還を求めている島の歴史を知ろうともしてこなかった。
いつか大河になるといいなあ。
歴史は勝者の歴史でしかないから。

今も無主の大陸がある。
それが南極大陸。
南極点を目指した冒険家白瀬隊長の犬係として先導したのが樺太アイヌのヤヨマネクフ(八夜招)。
アイヌとは人という意味だそうだ。
先々週のイッテQスペシャルでイモトが青と白の世界でその地点を踏んでいた。

前回の受賞作「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」も面白かった。
大島さんの母校の受賞の横断幕が新しいものに変わってしまったけれどその前を通るたびに誇らしかった。

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(横断幕の画像お借りしました)

コロナショックをどう乗り越えるのだろう。
目に見えないウィルスや細菌と人は闘って来た。
そのためにもアイヌは大きな集団を作らず遺された子供たちを親戚で育てる習慣があったそうだ。
なにが正しいかはわからない今は安全第一でいくしかない。
子供たちは長い春休みになった。
少しづつ有休を取り働く娘と孫たちを不安にさせないことが今のわたしにできること。
無責任な情報に振り回されないように自転車や歩ける範囲で。

電車でしか実家に行けないので父に熱源と渦を送った。
まりりん

まーちゃん

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