僕の姉ちゃん

姉弟のわたし。
年も近く弟が可愛くてどこにでも連れて行きたかった。
今はお山に連れていってだけれどコロナ禍の自粛でなかなか叶えられない。
還暦前に登山を始めたわたしと違って学生の頃から山小屋でバイトをして定年後は農業の夢を叶え移住した家から見える山にテントを担いで登っている。
わたしは低山だけどお互い山頂からヤッホーとラインするヤッホー姉弟だ。
義妹はそんなヤッホー姉弟をいつもあたたかく見守ってくれている。

僕の姉ちゃんは恋と仕事と女友達との海外旅行を謳歌している。
そんな姉ちゃんのつぶやきはホホーと思える人生に大切なこと。

弟「運命の反対語ってなんだと思う?」
姉「自由!」

弟「人生で一番大切なことってなんだろう」
姉「え?生きてることじゃないの?」

弟「自分の好きなとこってどこ?」
姉「やさしいとこ、自分に」

弟「失ったものを取り戻せるならなにを取り戻す?
姉「自分が言って後悔した言葉たち」

益田ミリ 著


まーちゃんから孫たちへのつぶやき
「ありがとうとごめんなさいが言えれば人生なんとかなる」
「できる人とは言われなくてもいい奴と言われる方がいいよ」
「連れていってもらった道もいいけど自分の足で迷って遠回りした道もいいものだよ。」

旅屋おかえり

元アイドルの丘えりかは旅番組のレポーター。
旅が大好きなおかえりは天職だと思っていたがサービス精神でうっかりライバルのスポンサー名を連呼してしまい打ち切りになってしまう…。

「旅が好きだ。
移動が好きなのだ。
移動してるわたしは、なんだかとてもなごんでいる。
頭も心もからっぽで心地よい風が吹き抜けていく。」


週末のわたしはお天気がいいと電車の時間を検索して旅にでる。
最近は近場の低山を目指す。
市内にホームの山がないと嘆いていたけれど、今では電車に揺られて低山に登れて最高じゃんと思っている。
しかも県内には130の低山があり(公共交通機関では限られるけれど)整備もされていて初心者登山の宝庫で毎回新鮮だ。

夏の低山は暑すぎてちょっとお休みかなと思っていたら月一グループの山友さんからツアー登山のお誘いがあった。
バスも山小屋も半分の人数で対応しているらしい。
「一人で参加するつもりなんだけどよかったら一緒に行かない?」
何よりもうれしい誘い文句だ。
旅はただ楽しむ。
同行者がいれば共感する喜びもある。
何処を旅するかよりも誰と旅するかを大切に思っていた時期もあった。
頭と心を空っぽにして風を感じ、文庫本を片手にわたしはなごんでいる。


原田マハ 著

52ヘルツのクジラたち

久しぶりの夜更かし。
読み始めたら止まらなくなってしまった。

52ヘルツのグシラの声は仲間のグジラには届かない。
キナコは難病の義父の介護に明け暮れてきた。
そんな彼女の前にアンさんが現れる。
ズカズカと立ち入らず見守られて少しづつ自分を取り戻していくかにみえた…。

潔癖な人は自分の器からはみ出るものを切り捨て、器の中に収まることを強要する。
敢えてはみ出そうとはしないけれど気づかないふりをするのも疲れる。
その渦にのみ込まれないようにじっと耳をすまして52ヘルツで交信中。

町田そのこ 著

いのちの停車場

トーク番組ですっかり南杏子さんのファンになってしまった。
女子大の家政を卒業して出版社に就職。
育休で海外に行きアロマセラピーを修得。
新聞で学士入学の制度があることを知り医学部に入学。
卒業後医師になり趣味でカルチャースクールで小説を習う。
そして今は医師で小説家だ。
映画化で女優デビューも果たしてしまったようだ。

救命救急センターでミスの責任を取った白石咲和子は故郷の金沢で訪問診療の医師として働く事になる。
人は生まれたときから亡くなるまで医療のお世話になる。
患者の気持ち、家族の気持ち、医療従事者の気持ちが交錯する。

「金沢の雨の日は静かだ。
…慎ましやかで我を張らず降ってきたかと思うといつの間にか止んでいる。」
霧雨の表現が好きだなあ。

コロナが終息したら今度はどんな物語を紡いでくれるんだろう。
杏子さんには家事をどーんと引き受けてくれる定時帰りの覚さんがいる。

義父の紫陽花をカップ酒の空き瓶に活ける。
認知になってからのリハビリと透析で苦しめたのではないかとか10年経った今でも思う…。

さざなみのよる

ナスミは笑子ばあちゃんが教えてくれた、お経というか呪文のような言葉をふいに思い出す。
千手観音さんの真言だと言っていた。
生きとし生けるものが幸せでありますようにという意味であるらしい。

「とりあえず口に出して言うんだよ。心はそう思ってなくてもいいんだって。言っているうちに、それでもいいかって気持ちになってくるんだって。」
生きとし生けるものっていうのはさ、自分も入っているんだよ。


人は思いどうりにはなかなかいかない。
思いどうりにならなくてもそれが次への道しるべだし結果的にはそれはそれでまあいいかと思えてくる。
笑子ばあちゃんが教えてくれた「おんばざらだるまきりくそわか」。
どこで区切るのだろう。
木皿泉のドラマが見たいなあ。

コロナ禍もあって来年から勤務時間が午前中だけになる。
還暦過ぎのパートおばちゃんは雇ってもらえるだけでありがたい。
「おんばざらだるまきりくそわか」だ。

さざなみのよるの単行本は図書館で借りたのか本屋さんで買ったのかわからなくなり文庫を買ったら家にちゃんとあった。
そうだったドラマを観て図書館で借りてそれでもその物語を手元に置きたくて買ったんだった。
それでもあとがきや大好きな片桐はいりの解説が読めたからまあいいや。
本好きな友達へプレゼントしよう。
しあわせな読書時間がさざなみのように繰り返す。


1606800673078

高ボッチ山からの富士山が送られてきた。
ナスミは反対側で眠っているかな。
まりりん

まーちゃん

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