つぶやきまりりん

群れない 慣れない 頼らない (堀文子)

映画

世界で一番美しい村

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ネパール大地震で村は壊滅的に崩れた。
でも仕事がなければ危険だとわかっていても留まるしかない。
そんな「世界で一番美しい村」には逞しい笑顔があふれていた。

♪ Nda nahan

第二章に看護婦さんが出てくる。
彼女は登山ガイドの旦那さんを地震で亡くした。
避難キャンプと行ったり来たりしている唯一の医療従事者だ。
彼女が危険な時にかくまってくれたのが村人だったからと・・・。
ネパールにはそんな歴史もあった。

登山にはガイドさんが必要だ。
山のことを熟知している人がいて初めて可能になる。
登山初心者として複雑な気持ちになった。

写真家の監督のまなざしは写りこまない想像力をかきたてる。
第一章は父と母、そして五人兄弟。
ドキュメンタリー映画に言葉はいらない。
その時そこに生きている美しい家族を大自然が包み込む。

ムーンライト

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すったもんだしたアカデミー賞作品賞「ムーンライト」。
黒人ばかりの映画がとるってすごいことなんだろうな。
俄然気になってお出かけした映画館は盛況だった。

「月の光の下だと黒人の男の子は青く光って見える。」
キューバで月の下遊んでいたらそう言われたと話す近所のおじさん。
なよなよした少年はずっといじめられていた。
黒人で貧乏で片親で母親はドラック漬けで男を家に連れ込む。
そんな中たった一人の友達と気にかけてくれるおじさんがいた。

一人の少年が青年になり大人になる姿を追う。
まるで彫刻のようにブルーに輝く美しい肉体。

どんなに理不尽でも大人は救ってはくれない。
間違った選択であっても自分で決めるしかない。
しなやかに生きて欲しいなあと願う。

人生フルーツ

今年の初映画は二月になってしまった。
実は先週も映画館に三十分前に着いたのだけど立ち見ということであきらめてのリベンジ。
レディースデイだからですかと聞いたら連日満員御礼らしい。
(シニア層がほとんど)
今日は一時間前に着いてなんとか座ることが出来た。

わたしは高蔵寺ニュータウン子だ。
転校生だったけれどみんなも転校生。
毎週のように転校生がやってきてやがて小学校も増えて中学校も出来た。
酔っ払った父が隣の棟と間違えたり電話もまだまだ抽選でしか引けず電報の時代もあった。
NTの中でも二度引越しをしわたしの結婚後海の近くに住みたいとまた引っ越したので縁がなくなってしまった。
それでも団地っ子のDNAで今も空と風と家々の灯りが恋しい。
子供の頃は家の中に階段が欲しいと駄々をこねていたけれどちゃんと願いが叶ってメゾネットに住んでいる。

中学高校の一つ下の後輩がこの映画の老夫婦の娘さんだ。
彼女の面影を見つけたかったれどわからなかった。
でも映画の中で彼女の名前を見つけて嬉しかった。
きっとどこかですれ違ってもお互い気がつかないと思うけれど・・・。
すごいご両親に育てられたんだなあ。

風が吹けば、枯葉が落ちる。
枯葉が落ちれば、土が肥える。
土が肥えれば、果実が実る。
こつこつ、 ゆっくり。
人生フルーツ

両親なんかまだまだだ。
修一さんは九十歳で草取りの後でお昼寝をして起きてこなかったという。
英子さんはそれまでと変わることなく亡くなった修一さんに朝食を作り英子さん自身は自家製ジャムのトーストを食べている。
月に一度バスとJRと地下鉄を乗り継いでデパ地下で足りない野菜と魚を買出ししている。
自給自足でも美味しいものへのこだわりがある。
英子さんと娘さんは月に一度だけ会っているという。
その距離感もいいなあと思う。
わたしも映画のパンフレットをお土産にしよう。

この国の片隅に

ラジオから流れてくる坂本美雨さんの声が好き。
ふんわりとしているけれどひたむきさが伝わってくる。
ラジオを聞いた日は午後からのお仕事でひそやかに美雨さんになりきっているつもりだけれど誰も気がつかない。

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この国の片隅に」ののんちゃんの声が映画にぴったりだった。
すずさんののんちゃんの声もいいなあ。
ぽわんとした声もよかったけれど慟哭の叫び声はまさに女優だった。
本名を使えないようで大人の事情がありそうだけどずっと応援している。

映画は戦前の広島と呉のお話。
呉にはひいおばあちゃんがいた。
空襲で街が焼け野原になった時にはいち早く食堂を再開し、子供たちやその孫たちの教育や芸術に惜しみなかったそうだ。
二・三歳ごろわたしは呉に預けられていたらしいけれど記憶はない。
でもその頃映写機で撮影したふりふりのワンピースを着せられたわたしを夏休みに帰省するたびに見せられた。
定年後も働いていた祖母に代わり腰の曲がったひいおばあちゃんがわたしを背負い坂道をよっこら登っていたらしい。
その逞しく優しく自由なDNAが少しでも受け継がれているだろうか。

母を映画に連れて行きたかったけれど最近は歩くのも長く座っているのもしんどそう。
原作の漫画「この国の片隅に」をアマゾンで贈ることにした。
広島弁を読みながら母親をそして祖母を想うことだろう。
その時代その場所で日常を生きた人たちを一緒に思いはせてみたい。

悲しくてやりきれない

湯を沸かすほどの熱い愛

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四日市港の夜景クルーズに連れて行ってもらった。
お友達の旦那さまがわたしの仕事先まで迎えにきてくれて夜遅くなるからと自宅まで送ってくれた。

コンビナートのライトアップは深夜も週末も働いている人たちがいることを教えてくれる。
煙突からもくもくと出るのは水蒸気で真っ赤なのは炎なのだろう。
外国船には金色の丸いタンクが光り輝いていた。
岸壁には明治時代の波消しの穴が無数にある。
ただきれいなだけではない長い年月の間には公害の爪あとも衰退もあった。
多くの人の営みも感じるから時に切なく時に勇気をもらうのだ。
お友達とはぐれたわたしは船のデッキの最後尾でたそがれていた。


銭湯の煙突から出るもくもくとした煙が好きで廃材を燃やす釜も好き。
湯を沸かすほどの熱い愛のラストは衝撃だった。
白い煙でも真っ赤な炎でもない。
ちょっとだけりりィさんも映っていた。

どんな母も母は母だ。
こんなわたしも死ぬまで母だ。
遺伝子は血の繋がりだけではない。
生きる意味こそが遺伝子なのだ。

先日娘のお世話になった上司が亡くなった。
仕事はもちろん子育てしながら家事をしながら勉強しながら働くすべを教えていただいた。
亡くなる一ヶ月前まで酸素を担いで仕事をされていて最後の二週間はホスピスにいたそうだ。
上のお子さんは結婚し下のお子さんも京都の大学に行かせ成人を迎えてもう大丈夫とほっとしていたらしい。
無宗教のお葬式はお経の代わりに死を覚悟した二年前に録音したその方の元気な声が流れていたそうだ。
「お経がないとすぐにお葬式が終わってしまうのでお話をすることにしました。
・・・これから世界中をただで旅してきます。行ってきます。」と。

会いたいけど会えないけど生きていく。
まりりん
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