gaku-1-1a

島崎三歩に夢中だ。
図書館で予約して借りている。
三歩は山岳救助ボランティア。
警察が打ち切りした遭難者を北アルプスで暮らしながら捜し続けている。

三歩は否定しない。
よく頑張ったねと抱きしめる。
そこが好きだ。
絶対捨ててはいけないものはゴミと命。
どんな形でも家族に返すことを使命としている。
師匠にまず教えられたことはゴミを拾うことだった。
お天気が崩れそうなら体調がすぐれないならやめることも勇気。
それが山は逃げないってことなんだなあと最近わかってきた。

今年になって近場の低山に登っている。
師匠の背中を追いかけ山頂でコーヒーを入れてもらう幸せ。
二年前は体力も経験もセンスもなくヘロヘロガクガクだった。
ツアーの登山教室で経験を積んで迷惑をかけないでついていけるかなと思えてきたのでお山クループにも入れてもらった。
誘われたら躊躇せず参加して全力で楽しむ。
そこまでだけどそれがわたし。
一緒に始めて寄り添ってくれたお友達にはもっと先の優しさがある。

お山も仕事も友情も家族も一緒かもしれない。
一つ 困難は一人で乗り越える
二つ 誰かの困難は自分一人でも全力で助ける
三つ 山では笑う

手元に第6集がある。
富士山は遠くから眺める山だと登った人も登ってないない人も言う。
わたしはまだ登っていない。
富士山が見える山には登ったけれど二度とも雲に隠れていた。

「キレイな富士山を遠くから見てる方が私は好きだわ。」
そうつぶやくご婦人に三歩は言った。
「だったら頂上まで登った方がいいよ。
遠くで見たときずっとキレイになるんだよ。
頂上まで登った山は。」

今年になって登った山
鳩吹山(1月)
千葉山
誕生山(2月)
猿投山
能古山
入道ヶ岳(3月)
春日井三山
藤原岳


追記(第9集より)

忘れることは一つの強さだが、忘れないこともまたしかり。3.11