午前五時半始発の地下鉄に乗り藤原岳を目指す。
待ち合わせは登山口。
今まではお友達の最寄りのバス停で拾ってもらっていたけれど日が短くなると不安。
初めてのミッションだ。
近鉄電車で冨田まで行き三岐線に乗り換える。
電車が待っていてくれるのもありがたい。

三岐線の車窓から虹がみえる。
地面からくっきりと半円を描いている。
絵に描いたようだ。
子供に戻れたら靴を脱いで窓にしがみつきたい。
三岐線ではICカードが使えず終点で運賃を払い行きの名古屋駅からの運賃は帰りに近鉄の窓口で一旦キャンセルしてもらって現金で支払うように証明書をもらった。

登山口でお友達が待っていてくれた。
小雨が降っている。
カッパを着るかどうか悩む。
だんだんみぞれまじりになってきたので上だけカッパを着る。
登り始めたら汗だく。
すぐに中のシャツを脱ぐ。
くもったメガネをおっさんのように首から下げた日本手ぬぐいの右側で拭き左側で鼻水をぬぐう。
時にはチーンもする。(最初は躊躇もしたけれど師匠を真似てみた。)
途中から雪が降ってくる。
木々に積もった雪が静かだ。
自分のハアハアの息づかいだけが聞こえる。
山頂は銀世界で避難小屋に飛び込む。
帽子をとると頭から湯気が出てるらしいけれど自分ではわからない。
カップ麺とおにぎりにドリップ珈琲で暖をとる。(山水筒はすぐれもので熱々。)
カップ麺の汁を飲みきるのが必須だからミニの味噌味。
おにぎりは梅干とシャケが好きでラップに包んできたがつぶれていた。
冬場はおにぎりも凍るらしいからカップ麺に入れたりカイロを貼るのもいいそうだ。
今日の頂上はここでと下山する。
方向音痴のわたしは下山は下るものと勘違いする。
そっちは頂上と言われて気がつくし雪が積もれば道がわからなくなる。
下りで遭難する意味がちょっとわかった。
滑りそうでオットーと声を出しながら無事下山できた。
下界は青空で山頂だけ雪雲がかかっていた。

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四度目の藤原岳。
ゆっくり登山でも少しづつ成長しているのが実感できる。
去年の春は師匠と一緒で膝がわらってしゃべることもできなかった。
二度目は二人で登った。
今年の春は福寿草を楽しんだ。
そして今回は雪すら楽しめた。
師匠、弟子たちはお山を楽しんでます。