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四十代の角田光代さん。
運動なんて大嫌いと言いながらマラソンにトレランに登山に挑戦する中年体育のエッセイだ。
角田さんの小説も好きだけど角田さん自身がかわいくてたまらない。
四十代が中年だとすればわたしは還暦世代。
そしてこともあろうに還暦体育に向かいつつある。

10年前ぶくぶく太ってきたわたしはカーブスに入会した。
その頃ワンコインで乗馬のような機械に乗るのが流行っていた。
ただ乗るだけで体がごにょごにょ動いて痩せると評判だったが試してみたら車酔いのように気持ち悪い。
そして悟った。
わたしには電動はあわない。
自分で動かないと駄目なのだ。
そんな時近所にオープンしたと知りすでに他店に入会していた友達の話を聞きたくてランチをした。
運動が好きな人には物足りないかも。
でも運動嫌いだったら細々と続くかもと予言のような言葉を言われた。
最初の頃はまじめに週三回通ってたし、週末は一万歩ウォーキングも自分に課していた。
もちろんすっと痩せた。
そのままのペースで続けていれば今頃こんなことにはなっていない。
わたしには飽き性で怠け癖という自分の中に最大の敵がいたのだ。
誰かと約束をしてる訳ではないし誰にも迷惑をかけないしと思うと耳元で悪魔がささやく。
まあいいじゃんと・・・。

週三回通えばワンコインだけれど、それが週二回、週一回、月一回とどんどん高額になっていく。
心の中では行かなきゃ行かなきゃとプレッシャーも出てきてそれに耐えられなくなって一回やめてみようと決心した。
やめてみたら心が軽くなった分体重が増加した。
久しぶりに会った学生時代の友人に誰かわからないじゃん、別人じゃんと言われてショックだった。
顔では笑っていたけれど自分で招いた結果に心が折れた。
ショーウインドウに映る姿にあれなんでここに母がいるのと思うことがしばしば。
母こそがわたしの未来なのだ。

一年半お休みをして出戻ったわたしを10年前から変わらずに続けている唯一おしゃべりをする人がお帰りと言ってくれた。
今度は続けることが目標だから無理はしないと決めた。
週一回、今のところ現状維持で三年続いている。

角田さんとわたしの共通点は好奇心と誘われたら乗っかってみる。

先月のお給料で登山靴を買った。
今月は登山リュック。
合羽はメルカリでお友達が購入してくれた。
まずは三種の神器。
テンションを上げるためにも形からは大事だと角田姉さんはいう。