家族と他人の違い。
それは相手の腹具合を心配しているかどうか。
作家角田光代が言った。
なるほどなあ。

息子が帰っていくときちゃんと食べてねと声をかけた。
次女にもちゃんと食べてる?と心配する。
喜んで食べてくれる人がいるから頑張ってるよという。
長女はわたしに似て食べることが大好きだから大丈夫だ。
子供たちにはちゃんと受け継がれている。

ただ食べればいいじゃない。
定年後そのあたりがまったくかみ合わない。
料理をしてもその横で賞味期限切れを気にせず買ってきたお惣菜を食べているのが最初はストレスだった。
でも最近では自分のために楽しめばいいんだと割り切れるようになってきた。
おいしいものの記憶の違いだけはどうしようもない。