家でコンサートやるけど来る?
そんな矢野顕子のウチコンに行ってきた。
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最近オープンした小さなライブハウス。
なんと二列目が当たった。
ピアノを弾く手元や飛沫まで見える。
あんな風に歌えて、ピアノが弾けて、物語のようにお話が出来てやっぱりすごい。
姿勢がよくてドンタコスのようなふりふりの袖が腕やお腹をさりげなくカバーして歳相応のスタイルの良さのあっこちゃんはかわいかった。
ファン暦40年だけどコンサートは初めてだ。
チケット代もかかるし時間も遅いから遠方の友達にも気軽に声をかけれない。
今までは一人コンサートに躊躇していたけれどもう躊躇しいてる場合じゃないと思い始めた。
でも看取った四匹の猫のお話がとってもよかったので熱烈なあっこちゃんファンじゃなくても猫好きなお友達はきっと共感しただろうな。

たびちゃんは東京の公園で拾われた猫。
旅なのか足袋なのかは話だけではわからない。
カメラを向けると女優のようにポーズをとる猫だったそうだ。
自分のかわいさを知ってるかのように。
ぷーちゃんとちーちゃんはアメリカで姉弟でもらわれてきたそうだ。
やんちゃな弟のいたずらを「いつも弟がすいません。」と申し訳なさそうな顔をしていたそうだ。
ピアノが好きでもけっして鍵盤はさわらない。
弾いてみると誘っても「とんでもないです。」と謙虚な猫だったらしい。
もう一匹はアメリカでもうちょっとで処分されるところを引き取ったそうだ。
名前はマイクだったか洋風な名前だった。
ちょうど9・11の頃でニュースが流れると洗濯機の後ろに姿を隠しもしかしたらスパイだったかもと。
猫好きじゃなくてもむしろあっこちゃんは猫好きじゃない人はいないと思ってその物語を歌っていた。

わたしの前も両隣も一人コンサート。
本当に好きな人は一人で楽しんじゃうんだなあ。
あっこちゃんが一緒に歌うように促す。
ワンプレーズだけどウンチャのリズムで出遅れるわたし。
周りに釣られてなんとかごまかしながらあっこちゃんに近づけたようでうれしかった。
帰り道は一人でも夢見心地なのでむしろにやにやしてしまう。

家に帰り着くと偽装夫婦の最終回。
「ハグしていいかい?もうしてるけどな。」
それこそ愛だ。
保育園の送り迎えもいつも思う。
「お迎えに行っていいかい?もう着ちゃってるけどな。」
「抱っこしていいかい?もうしちゃってるけどな。」
そしてお迎えの後で・・・。
「コンサートに行っていいかい?もう行ってきちゃったけどな。」