三十前の娘はごま塩ひげの火野正平が大好きだ。
あんまり言うので「こころ旅」を観る。
今週は北海道を輪行している。
人生下り坂を多いに楽しんでいるのがいい。
「若い頃はうんともてて浮名を流していたんだよ。」
そう言うと今でもきゅんとなるんだからわかるわかると。

山は登ったら下らなくてはいけない。
今わたしは下り始めたところ。
もちろんわたしの山は低い。
そこから尾根伝いにもっと高い山を目指そうとしている人たちとすれ違う。
追い越す人もいれば疲れて一休憩している人もいる。
トータルすると一緒だよ。
それはわたしが悟ったこと。
正解もないけど間違いもないのだから。

下りは足元を見ないと危ない。
風景につい気を取られてしまう。
でも登ってきたからわかることもある。
面白そうなところもリサーチ済みだ。
無理をせず自分のふがいなさも認めそしてこう言おう。
「お先にどうぞ。」