四十年前の実話。
雑誌記者の妻夫木くんは納得できないものを感じながらも左翼思想の松けんくんにはまっていく。
カリスマ性ってなんだろう。
映画を見ながらずっと思っていた。
惹かれるものはそのゆるぎなさ。
いつのまにかお金を渡している。
自分にないその強さに憧れるのか。
もちろんスクープ欲しさの職業病でもあるのだろう。
ラストシーンで男泣きの妻夫木くんにぐっときた。
傷ついた心に優しさが沁みたのか。
映画での男の涙が好きだといった女子高生はもういない。

僕らの時代で楽しそうに語っていた山下監督と二人の演技は期待どうりだった。


マイバックページの原作者はキネマ旬報の映画評論を書いていたそうだ。
ということはどこかでその記事を読んでいたはず。

その時代わたしはこどもだった。
ベトナム戦争に反対する学生の情熱は理解できたけれどただそれが暴走するさまも冷静に見ていた。
今も・・・。

エンディングがいい


追記

革命家になりそこねた男とジャーナリストになりそこねた男。
自分の想いをとげるために人のよさにつけいる。
観終わって何日かしてどちらも一緒だと気がついた。
妻夫木くんの涙も何年かして気がついたそれだったのか。
男の涙は後悔の涙だから美しい・・・。