お友達から招待状をもらった。

正子の字に惚れた。
なんてかわいくて読みやすいんだろう。

次郎の遺言に惚れた。
なんてシンプルなんだろう。

正子のような生活は縁遠い。
次郎のような生き方は理想だ。

やっぱり武相荘に行きたい。
その場所に行かなくてはわからないことがきっとある。

テレビの影響もあるのか会場は七十代八十代の人たちで盛況だった。
その時代を生き抜いた人たちが見つめる次郎と正子は特別なものだ。

吉田茂の巻紙の前で立ち止まった。
今も沖縄の人を苦しめている爆音の下での共存共栄。
アメリカとの約束がここから始まった。
その上でわたし達の平和がある。

それでもなんとか人は生きていく。
それでも道があれば歩いていく。


♪ let it be me