地上に出た蝉の寿命は七日。
もう一日長く生きることができたら・・・。
蝉の抜け殻と「がらんどう」のコトバが重なる。

本を読んだのはずいぶん前。
ドラマチックではあったけれど夫が不倫した相手に子供を誘拐された妻の目線から離れることができなかった。
被害者も加害者も何よりも子供が痛々しい。
それでも「八日目の蝉」は希望を見つめる。

血のつながりがすべてではないけれど血のつながりがあるから命は受け継がれる。
Mother」も見ている。
今、時代は母性を再考しようとしているのだろうか。

娘の職場で子供手当ての話題になったそうだ。
財源はともかく母親が助かることに違いはない。
それを聞いていた独身の女性がつぶやいたそうだ。
「好きで結婚して、好きで母親になって、好きで働いている人に税金が使われるなんてむかつく。」
頑張っていることは一緒なのに・・・。

母と子。
わたしは離れていても元気でいてくれればいい。


本屋大賞は冲方丁(うぶかたとう)さんの「天地明察」。
十六年温めてきた作品だそうだ。
気になる!


大沢たかおさんがまりりんのコトバを朗読してくれています。