夫婦ってバランスなんだなあと思わせてくれる本です。

リストラになった夫。
その日から妻が働きに出る。
幼稚園児のお弁当に送り迎え、公園で遊びたがる子供に付き合えば夕暮れ。
「パパはリストラなの。」
子供も聞かれれば平気で答えるし夫もそれを隠す事はしない。

生きていく力って見栄をはらずにありのままの自分を認めちゃうことなんだなあ。

転職を繰り返す夫。
デザイナーの妻は夫がピンチになるとアイデアが次々に天から降ってくる。
なんとかしなくちゃと思うからなのだろう。
夫は自分でひらめいた商売をそこそこ成功させると興味を失う。
潮時がわかっているのかもしれない。

夫婦の関係って気持ちも時間もすれ違いが当たり前。
ちょっとずつの思いやりがあれば山あり谷ありでもなんとかやっていける。

さて我が家。
夫はこのご時世厳しい職種だ。
「こどもたちも大きくなったからなんとかなるよ。
奨学金もあるし、もしもの時はもう一つパート増やすから。」
わたしの稼ぎなんてたかが小遣い程度だ。
お気楽なわたしの発言にあきれているのか、それでも逃げ口があるというだけで夫はどこかほっとした顔をした。

奥田英朗 著