お友達から聞いた話。
そのお友達のお友達のお嬢さんが学生結婚をして来年には赤ちゃんが生まれるそうです。
その話を聞いたとき三年半前を思い出していました。
ちょうど日韓のワールドカップで盛り上がっていた頃です。

そのお嬢さんはまず彼氏のお母さんに相談したそうです。
なんで?
母親は娘の一番の相談相手でありたいのに・・・。
先輩の女として母として。
そのお嬢さんのお母さんの気持ちにを思うと寂しくてたまらないのではと胸が痛くなりました。

もちろん将来を考えて反対したかもわかりません。
でも最後は娘の気持ちを尊重するはずですから。

その彼氏のお母さんは同居してちゃんと復学して卒業して就職することを前提に全面的に協力してくれるそうです。
お嫁さんとしてこんなに幸せなことはありません。
娘もそうでしたから。

でもある日突然娘を嫁がせなくてはいけない気持ち。
せめて一晩でもいいから一緒に悩む時間ぐらいあっても・・・。
すべてが決まった後で嫁ぎ先のお母さんから聞かされたら・・・。

「産後も帰ってこないかもしれないんだって。」
・・・そんな。

お嬢さんのお母さんは仕事を持っているそうです。
お婿さんのお母さんは専業主婦。

仕事をしながらでもちゃんと産後の協力は出来ます。
私もそうしました。
お産に実家に帰るのは、もちろん母体をリラックスさせて大仕事を成し遂げた娘のためでもあります。
娘が実家に帰ることは母親としても嫁いだ娘とその赤ちゃんを独占できる貴重なひと時です。
そのひと時が母から娘へ、そして娘から赤ちゃんへの命の繋がりの尊さを感じさせてくれます。
そして娘は娘であっても奥さんでありお嫁さんでありお母さんなんだと母親として納得してけじめをつけるための時間なのです。
お宮参りをして嫁ぎ先に戻る時にやっと気持ちに整理ができます。

私も経験するまでわかりませんでした。
私自身実家に三週間いて戻りました。
早く戻ってきて欲しいと言っていた夫のことも気になったし、三月にまたがるといけないなんて迷信にも振り回されていました。

早々に戻ってしまった娘の私の事を母はどんな気持ちで何も言わずに送り出してくれたんだろうとやっと気がつきました。
ごめんね。
大切に育ててくれたのに。
せめて一緒にお宮参りをすることが娘としての親孝行だったね。