私にはどうしても通る事の出来ない場所がある。
10年以上も前のことなのにその道を通ると胸をわしづかみにされたように苦しくなる。

事件や事故に巻き込まれたわけではない。

ただその出来事で私はいろんな事を感じた。
絶対とか永遠なんてことは存在しないし、本当の意味で喜怒哀楽を知った。
自分の努力ではどうしようもない事があることも知った。

人を変えようなんておこがましい。
自分が変わるしかない。
でもそれは自分を否定するのではい。

悩むのもめんどくさいくなり眠れない夜は三ヶ月で終わった。
それ以上続いたらアル中になったかもしれない。
でももしお酒を飲めない体質だったらきっと私はどうかなっていただろう。
苦いお酒だったけど確かに救われたのだから。

パートではあっても社会に出たいと思った。
自分で稼いだお金で美味しいお酒を飲んで勉強をしておしゃれをして映画を見て美術館に行き音楽を聞いて本をたくさん読みたいと思った。

どうしようもない事に立ち止まるのはいやだ。
無理に忘れるつもりはない。
時間も解決してはくれない。

でもそんな痛みを知っているから優しい言葉は心に染みる。
人の痛みも切ないぐらいに共感してしまう。

頑張らなくていいじゃん。
ありのままで。
そんな自分を好きでいたいから。

無意識で回り道が出来るようになった今日この頃。