わたしは元祖丸文字だ。
10代の頃は文字がかわいいと言われたこともあった。
でもさすがに母になると子供たちから非難轟々だった。
先生との連絡帳をわたしが書くとちゃんとお母さんに書いてもらうようにと言われて長女が代筆するようになった。
ツバキ文具店を読みながらずっとお友達のことを想っていた。
彼女は書道家だ。
今は正社員で忙しいけれど来年定年になったら教えてもらいたい。
年賀状の一言書きぐらい筆ペンで書けるといいなあ。
孫の夏の生活と冬の生活の課題のお習字をみてもらっている。
半年ぶりでも身体で覚えたことは忘れていないのが不思議でその緊張感がわたしにも伝わってきていい時間だ。
保育園児の下の孫と習うのもいいかもしれない。
そして彼女はわたしの代書屋でもあった。
ご祝儀袋や香典袋をちゃんと用意しているのでなにかあると彼女に頼んでいた。
篆刻もしているのでわたしの実印も彼女の作品だ。
夜に書く手紙には魔物がついている。
夜にブログを更新するのも同じだ。
下書きに留めるべきだけどその時の気持ちもわたしだしと開き直るのも魔物の仕業か。
朝読み返すと恥ずかしくなり推敲してやっと落ち着ける。
代書屋は依頼者の気持ちをそのまま書くのではない。
真意を伝えることはもちろんだけどそこには受け取った相手のことも考慮しているから悶々と悩むのだろう。
字体もペンも便箋も封筒も切手にも心配りをする。
言葉を伝えるのは難しい。
鎌倉の鎌倉宮のもっと山側に大きな藪椿が目印のツバキ文具店がある。
店主はポッポちゃんという。
大好きな鳩サブレの本店にもまた行ってみたい。
紫陽花の鎌倉が大好きだけど紫陽花と同じぐらい人も多い。
季節はずれにロケ地巡りのように物語巡りもいいなあと思っていたら4月からドラマもスタートだ。