職場の歯車として働くことが好きだ。
最初の頃はかみ合わなかったことが三年たってやっと阿吽の呼吸で働けていることが楽しい。
自分の立場を理解して素直に応じていれば信頼関係が生まれてくる。
もちろんそれが出来ないこともあった。
こちらが違和感を持っていれば相手もそうだ。
相性みたいなものはどうしようもない。
上手くいかなかった経験もありがたいことにちゃんと活かされている。
普通がなにかわからない恵子さん。
大学生のときコンビニでバイトを始めて生まれ変わった。
マニュアルがあるから笑顔の作り方や声のかけ方まで教えてくれることで救われた。
周りから浮いてきたからこそ浮いている人に寛容だ。
恵子さんは三十代になってもコンビニでアルバイトを続けている。
一緒に働く人の口調をミックスしてその時々の普通になろうとしている。
人はどんどん入れ替わりそれを「正常化」というそうだ。
わたしも普通や常識を振りかざされると竦んでしまう側だ。
コンビニ人間を読んで切なくなったけれどうんと応援したくなったし勇気をもらった。