2012年10月

希望の国

おっぱいも暴力もない園監督の作品。
心が痛かった。

「お家に帰ろうよ。」
そう認知症の妻は言う。
「あと十分したら帰ろう。
長い針が6の所にきたらね。」
それで妻は安心する。

入院中だった義父もよく家に帰ろうと言った。
「そうだね。あと十分したらね。」そう言って安心させてあげればよかった。
家に連れて帰っても家に帰ろうを繰り返した。
「ここがお家だよ。」そう言い続けたわたしはなんて残酷だったんだろう。
車椅子で散歩に連れ出しても混乱するばかりだったのに。

時間を失くした人に帰る家はない。
妻が望むのは原発のできる前の家なのか。
テレビで繰り返される水素爆発。
「原発できたの?」

強制退避の黄色い境界線は国が決めたもの。
何も解決していないのに再稼動も国が決めたこと。
なかったことにすることができる人たちが希望の国を先導している。

原発事故によって引き裂かれた家族の物語。
そして愛する人を守りたいと願う家族の物語でもある。


若松監督も原発事故の映画を撮る予定だったという。
不条理と闘う映画が観たかった。

心を掴む会話

会話の研修会に参加した。
苦手だ・・・。
テンションの高い人を目の前にすると急速に冷めていく。

「前向きにいいことばかりを思っていればいい言葉がどんどん出てきます。
毎朝鏡の前で自分に向かって声に出して三つ誉めてください。」

声には出さないけれど自分のことをほめるのは嫌いじゃない。
今日も頑張った!偉い!とビールを飲む。
お疲れ様を自身につぶやく。


でも参加していいこともあった。
偶然隣り合わせた人と次の日に挨拶を交わした。

「昨日はありがとうございました。
ちょっと照れくさかったですね。」

自然な笑顔で共感できたことがうれしかった。

苦難去る

お友達お手製の苦難去る(九南猿)。
南天の枝に小さなお猿さんが九匹並んでいる。
難が転(天)じて苦が去るそうだ。

猿と言うよりもM字のおっさんが気ままに遊んでいる感じ。
顔は風船葛のハート模様の種。

以前頂いた七転び八起きの起き上がり小法師と一緒に並べてみた。
こちらも頭がはげはげだったのをお化粧直ししてくれたみたい。
かわいい。

DSC_0033 kunanzaru

マイペースでお気楽なわたしはどの子だろう。

定色

金色でも銀色でもない。
真珠色でもない。
月の輝き・・・。
そんな定色に一目ぼれした。
さだめいろとも言うらしい。

金属アレルギーがあるのでアクセサリーはつけない。
指輪もピアスもあきらめた。
でも藍染のシャツの上からならとネックレスを衝動買い。
今日はるんるんのお出かけになりそう。

水玉の女王

NHKスペシャルを見ていたらいてもたってもいられなくて水玉の女王に会いに行く。

DSC_0038mizutama

幼い頃のお母さんを描いた絵も水玉で埋め尽くされていた。
日本画のたまねぎの繊細さとゆがんだバック。
草間弥生は幻聴と幻視の世界で生きてきた。
その辛さを表現することで生きるばねにしてきたのだろう。
否定するのではなくありのままを肯定することで。

弥生ちゃん可愛い。
弥生ちゃん天才。
そう彼女は言う。
そして彼女の世界に魅せられる。

八十歳を過ぎても精力的に描き続ける彼女に力をもらった。
わたしを肯定し淡々と表現していこう。
まりりん

まーちゃん

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