2012年07月

ムサン日記~白い犬

白いままでいられたらどんなによかっただろう。
脱北者の現実は厳しい。
食糧難の国から逃れてもそこは就職難。
まともな仕事はないから危ないことに手を染める。
純粋な青年の孤独が痛い。
友を裏切り掴んだもの。
そして失ったもの・・・。

人は自分よりも弱いものを作ることで優越感を得る。
それが性なのだ。
疎まれたものはどうすればいいのだろう。
中学生の世界も大人の世界も変わらない。

心の痛みを知っているものはやさしい。
やさしいものは黙って寄り添う。
強くある必要はない。
きっと行き着く先があるはずだ。


ムサン日記~白い犬

ミッドナイト・イン・パリ

midnight_in_paris

真夜中に鐘がなるパリの街。
そこにクラシックカーが現れる。
まるでカボチャの馬車のように。
人は思う。
昔はよかったと。
そして時空を超えてあこがれの時代に飛んでいくのだ。

大人のファンタジーにとっても癒された。
ミッドランドインナゴヤ。
パリに憧れた少女は五十代半ば。
もちろん映画の世界に留まっていることはできない。
魔法が醒めれば現実が待っている。
それでも映画があるからわたしは今を歩いていける。

ミッドナイト・イン・パリ

叱られ上手

今の仕事について三年目。
いつまでも新人ではいられなくなり、そうなると責任も出てくる。
ちょっとしたミスが大問題になる。
わたしのミスではなかったけれど、とりあえず謝った。
ただその謝罪に心がこもっていないと苦情がきたらしい。
心からではなく口先だけだと。
とりあえずがみえみえだったのだ。

「心を入れ替えて。」
上司からそんなお叱りを受けた。
最近はクレーマーも多い。
最初の一言が大事だということに改めて考えさせられた。
人間性を否定されたのではとちょっとショックだったけれど、仕事の姿勢を注意されたのだと思い直すのに一日かかった。

叱る方は大変だろうなと思う。
できれば誰だって叱りたくはないだろう。
もちろんわたしにも言い分があったけれどぐっと飲み込んだ。
言い訳を聞こうとしてくれただけで充分だと思ったから。

これで仕事がおもしろい!というサイトを見つけた。
お!わたし叱られ上手じゃんとちょっと嬉しかった。
同じミスをしなければいいのだ。
がむしゃらに頑張ればいいのだ。
ミスをしないようにと思っても絶対にしないとは言えないから恐れずがむしゃらに頑張ればいいのだと自分に言い聞かせる。
叱られ上手に謝り上手になりつつある。

紫陽花デモ

middle_1341061809 反原発

再稼動反対
普通の人々が声を上げている。
でも聴く耳のない人には大きな音としか届かない。
心から心から心から届いて欲しい人には届かない。

誰だって住む街にそんなものはあってほしくない。
住めなくなるかもしれないことが現実に起き、それでも反対できないのはそこに安定した生活があるから。

停電を楯に健康を楯に政治家は覆す。
経済は天下りがにぎっている。
わたしはフクシマで続いていることを見届けたい。
復興とはなかったことにするのではなく自然の脅威を知り愚かさを認め命を守ること。



できることなら雪の日に青森の美術館めぐりをするのが夢。
ずっと願っていれば叶うと思っている。
そして今、奈良さんの春少女に会いに横浜に行きたくてうずうずしている。

あじさいに導かれ その1

新横浜のホテルで目覚めカーテンを開けると雨は上がっていた。
昨日傘に振り回されたことが嘘のように。
「今日は傘は必要ないね。」
それが誰からともなく出た第一声。
会計を済ませて傘と荷物を預ける。

北鎌倉で紫陽花を見たい。
それが旅のきっかけ。
改札で北鎌倉の電車を尋ねると親切に直通で行ける時刻を教えてくれた。
きっぷを買ってモーニングをあわてて食べる。
今日も昨日に続き歩きそうな予感にわくわくする。

北鎌倉で降りると前の電車の乗客もまだ改札を抜けきらないのかホームに人が溢れている。
休日の紫陽花の北鎌倉を覚悟はしていたもののきっとその価値を知っているから毎年大勢の人が訪れるのだろう。
ホームから出ないうちに次の電車もくる。

一つ目の東慶寺に立ち寄る。
庭がきれいだ。
様々な紫陽花が咲き菖蒲や岩タバコの花がみずみずしく迎えてくれる。
地面に落ちた星の形をした紫の小さな花をそっと拾って手のひらにのせる。
「わあ、かわいい。」
意味深にもこの縁切り寺(駆け込み寺)が好きと身体も心も感じている。

F1000926岩煙草


書道家のお友達のリクエストは雪堂美術館
静寂が心地よくお庭を見ながらお抹茶を頂戴する。
池には真っ赤な鯉がいっぱい。
最初は金魚だと思っていたら昨年三百匹も生まれ人様にもらわれて二百五十匹になったそうだ。

F1000928鯉

お友達が棚にある赤い小さな起き上がり小法師に惹かれる。
「これって分けていただけるんですか。」
「売り物じゃないんですよ。
会津の郷土玩具なんです。」
転んでもまた起き上がるってわたしたちみたい。
もちろん転んでもただでは起きない。
細い目の笑顔が違っていてかわいい。
それでも名残惜しく残念がっていたら鎌倉の本覚寺のにぎり福のことを教えてもらう。
そして是非立ち寄ってみてくださいと長寿寺を教えてもらう。

三人の好奇心がどんどん繋がっていく。
かわいいを見つける一日になりそうだ。

まりりん

まーちゃん

月別アーカイブ
タグクラウド
記事検索
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ