2012年07月

この空の花

日曜日に観に行く予定にしていたらお友達からメール。
「土曜日に監督の舞台挨拶があるよ。」
もちろん即変更。

七十代の大林監督は新しいことに意欲的だ。
フィルムにこだわる巨匠もいるけれどそれを逆手にデジタルの手軽さを屈指している作品だった。
映画は作り手がいて映画館に観客が足を運んでこそ映画が完成する。
雄弁に語る監督の情熱が伝わってきた。
ドキュメンタリーであり演劇でありミュージカルのようでもありカメラ目線で言葉を紡ぐワンダーランド。

花火は空襲を思い出して怖いと語る。
花火はきれいなだけじゃないんだとドキッとした。
母も雷が嫌いだ。

戦争にはまだ間に合う。
人は愚かだから正義の元に戦争になることを歴史として知っている。
言葉では知っていても経験として知っているのとは違う。

3・11以降日本人の価値観が変われば(立ち止まり考えること)と願ったけれど再稼動も公然と行われた。
平和利用だったはずの原発が人を苦しめている。

爆弾が花火ならいいのに。
そう山下潔はそれを千切り絵にした。
いつか長岡の花火を見に行きたい。

この空の花

下がるものと上がるもの

最近食べ物がよくはさかる。
歯を磨いて舌でさわるとそこに隙間が出来ている。
虫歯か詰め物がとれたのかと久しぶりに歯医者に行く。

「〇〇さん、虫歯ではないですよ。
下の歯茎が下がり、上の歯茎が上がってきたのです。」

「先生、それは年ということですか。」

「そういうことです。
今日はさっぱりときれいにしましょう。」

重力には逆らえないけれど歯茎も上がってくるってのになるほどと思う。
自然体というのは面白い。
あきらめるのではなく、抗うのでもなく、取り替えるのでもなく、慈しもう。

ロボット完全版

今日は午前勤務。
一日過ぎてしまったけれど午後から東別院に行ってきた。
義父の三回忌。
ちょっと報告もあった。

その後「ロボット完全版」を観る。
久しぶりのインド映画はますます面白くコテコテで突っ込みどころが一杯だった。

ロボットは感情を得て絶対服従の物から自ら生産する者に変わる。
感情のコントロールは難しい。
テレビでは日系企業マルチスズキの労働者が暴徒化したニュース。

良くも悪くもパワーが違う。
普段微妙なところに身を置いていると知らず知らずに疲れてくる。
正反対なものも時にはいい。

わたしにも風が吹くだろうか。

1Q84

連休中わたしは1Q84を読み返していた。
最近文庫が出たからそろそろbook4が出るかも出て欲しいと待ち望んでいるけれどまだニュースにならない。
1月から3月の物語はまだだから来年か再来年か。

1984年。
わたしはその前の年に娘を産んだ。
まさにマザとドウタだ。
そしてそのドウタはちいさなサムを抱きしめている。

青豆ちゃんと天吾くんは同級生として10歳で出会った。
そして30歳で再会する。
手を握り合えば二十年の年月はあっという間に埋まる。
言葉は必要としない。
説明しなくてはわからないことは説明してもわからないのだ。

すれ違う人生。
またいつか交差するかもしれない希望。
高円寺の児童公園に滑り台は実際にあるのだろうか。
そこで二つの月をお互いに感じることができたから猫の町から移動する。
そしてそれから三十年後が描かれるとしたら二人は還暦を迎えることになる。
わたしにはちょっとだけ未来。
でもわたしもそこで何かが変わる様な気がしている。


はつ恋が終わった。
最後はあっけなく。
わたしの涙タイムだった。
何も考えずに大粒の涙を流すことで心に抱えているものも流すことが出来た。
床屋の父には血のつながらないやさしい二人の息子と孫がのこった。
ドリと三島くんも両想いの初恋で同級生だった。
カセットテープに吹き込まれた
そんな時代だった。

こころ旅

三十前の娘はごま塩ひげの火野正平が大好きだ。
あんまり言うので「こころ旅」を観る。
今週は北海道を輪行している。
人生下り坂を多いに楽しんでいるのがいい。
「若い頃はうんともてて浮名を流していたんだよ。」
そう言うと今でもきゅんとなるんだからわかるわかると。

山は登ったら下らなくてはいけない。
今わたしは下り始めたところ。
もちろんわたしの山は低い。
そこから尾根伝いにもっと高い山を目指そうとしている人たちとすれ違う。
追い越す人もいれば疲れて一休憩している人もいる。
トータルすると一緒だよ。
それはわたしが悟ったこと。
正解もないけど間違いもないのだから。

下りは足元を見ないと危ない。
風景につい気を取られてしまう。
でも登ってきたからわかることもある。
面白そうなところもリサーチ済みだ。
無理をせず自分のふがいなさも認めそしてこう言おう。
「お先にどうぞ。」

まりりん

まーちゃん

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