解説付きの野村万作VS萬斎のファンならため息ものの狂言鑑賞会。
三年前に名古屋の能楽堂に行ったことがある。
その時はその建物のすばらしさに浸るだけで周りの笑い声に同調することも出来ずにまったくわからないうちに終わっていた。
だからその時見たのが今回と同じ狂言だとはどうしても思えずに三年前に連れて行ってくれたお友達にメールした。
そうしたらすぐに返事。
「棒縛りという狂言だよ。」
その時のわたしの服装まで覚えていてくれていてわたしなりにすごく力はいってたんだなあと思った。
わたしは狂言初心者じゃなかったのに初めての人と言われて力強く手をあげていた。
「萩大名」は忘れっぽい大名が庭園に呼ばれて歌を詠むというもの。
そんな教養がないからお付の者がブロックサインで教えてくれる。
簡単に言えば七重八重九重十重咲くのは萩の花と詠むのだけどどうしても萩が出てこない。
脛を出されたら脛(すねもはぎも変換したら同じ漢字だ)。
すねとはぎが結びつかないわたしにお友達がそっと耳打ち。
「ふくろはぎのはぎ。」
現代版狂言はわたしだなあと思った秋の一日。
追記
狂言には太郎冠者といってお付の者が出てくる。
普段は従っているけれどただ主人に仕えてるのではない。
知恵があって時々出し抜く。
大名に呆れ返ったら知らん振りをして立ち去ることが一番。
そこが面白い。
日々まりりん冠者になるべく奮闘中。