どうして心地いいんだろう。
最後まで読んでもわからずに解説を読んで納得した。
「わたし」と一度も使っていない。
主人公はいるのにそれは学生時代に呼ばれていもはやニックネームであるカタカナの苗字。
それだけのことで微妙な距離が現れて上手いなあと思った。
芥川賞受賞作品の帯にひかれてよかった。
わたしも「わたし」と使わずにこのブログを書いてみたらどうなるだろうと思いながらももう使っているなあと苦笑してしまう。
163万円
それがその主人公であるナガセの年収。
工場のラインで働き、夜は友達のお店を手伝い、週末はパソコン教室の講師のバイト。
その値段が工場の壁に張られたNGOの世界一周の値段。
趣味はポトスを増やすこと。
この物語には女しか出てこない。
浮いた話もない。
どれが正解で勝ち負けもない。
そしてそれぞれの小さな願い。
奈良の興福寺には一言観音がいるそうだ。
なるだけ具体的なお願いをすると叶えてくれる観音様。
「月曜定休にできますように。」
「小学校へあがれますように。」
「先行チケットが取れますように。」
そしてナガセは家に帰ってから思いつく「工場の給料が二千円あがりますように。」
いいなあ、具体的な小さな願い。
奈良に行きたくなった。
最後まで読んでもわからずに解説を読んで納得した。
「わたし」と一度も使っていない。
主人公はいるのにそれは学生時代に呼ばれていもはやニックネームであるカタカナの苗字。
それだけのことで微妙な距離が現れて上手いなあと思った。
芥川賞受賞作品の帯にひかれてよかった。
わたしも「わたし」と使わずにこのブログを書いてみたらどうなるだろうと思いながらももう使っているなあと苦笑してしまう。
163万円
それがその主人公であるナガセの年収。
工場のラインで働き、夜は友達のお店を手伝い、週末はパソコン教室の講師のバイト。
その値段が工場の壁に張られたNGOの世界一周の値段。
趣味はポトスを増やすこと。
この物語には女しか出てこない。
浮いた話もない。
どれが正解で勝ち負けもない。
そしてそれぞれの小さな願い。
奈良の興福寺には一言観音がいるそうだ。
なるだけ具体的なお願いをすると叶えてくれる観音様。
「月曜定休にできますように。」
「小学校へあがれますように。」
「先行チケットが取れますように。」
そしてナガセは家に帰ってから思いつく「工場の給料が二千円あがりますように。」
いいなあ、具体的な小さな願い。
奈良に行きたくなった。