2006年09月

フラガール

今年は邦画の当たり年です。
何度よかったぁ?とつぶやいたことでしょう。

昭和四十年。
ボンネットバスが炭鉱の町に停まる。
『ハワイアンダンサー求む』の貼り紙。
炭鉱は時代に取り残されていく。
もはやこの町を救うのは常磐ハワイアンセンター計画。

プロはどんな辛いことがあっても笑って踊りきります。

まさかしずちゃんにあんなに泣かされちゃうとは予想していませんでした。
そして主演の松雪泰子、蒼井優、二人の踊りにはフラの神様が宿っていました。

昨年見たサルタヒコ神社での奉納フラ。
あの時の感動がだぶります。

わかりやすい素直な映画です。
なんのひねりもCGもありません。

フラガールの強さ美しさ、そしてジェイクのウクレレにハンカチを握り締めてはまっちゃってください。
でれすけですもん、笑顔で泣いちゃいましょう。

相変わらずのまりりん

職場でのお食事会。
全員扶養内のパートのおばさん。
参加者は半数にも満たなかったのでまた次回ということで流れた。

土曜の夜、わたしにはもってこいでも世間のおばさんは違うようだ。

「これはほっとかされている主婦の特権か・・・。」
同僚がつぶやいた。

夕診組はもともと夜に仕事に出れることを前提にしているけれど午前組はきちんと主婦をすることが仕事にでる条件なのだ。

******

母乳成分のシャンプーのCM。
赤ちゃんにいいのだから髪にもいいのだろう。
授乳中は湯船であったまるとシャワーのごとく出てきた母乳。
母乳成分の入浴剤だったわけだ。

でもどうやって母乳を集めてるんだろう。
CMを見るたびに想像してしまう。

******

毎朝年少さんのかー君を保育園に送っていく。
園児が全員体操服で並んでいる。
今日なにかあったっけ・・・。

すぐさま先生にあずけて体操服をとりに戻る。

並んでいたかー君をすみっこで着替えさせた。

家に戻ってお便りをみつけた。

『運動会の予行演習のため、体操服でいつもより三十分早く登園させてください。』

あちゃ?。
やってしまった。

かー君は何事もなかったかのようにおちゃらけていた。
大者なのか、はたまた事の重大さに気がつかないまあいいかタイプか。
わたしや子供達に似たら後者のほうだ。

31年ぶりの「つま恋」

つま恋に集まった昔の若者達の目の輝きをテレビでみていたらなんだかうれしくなった。

31年前、わたしは高校生。
遠方で野外のしかも夜どうしのコンサートに行くのは許されないことだった。

今は・・・。
そんな元気はない。

もう少し早く生まれていたら・・・。
大学紛争もおさまり、テレビではピンクレディーが踊っていた。
ヤング101の一員になりたいなんて夢も番組終了とともに消えた。

その頃、あまりにもストレートで素直な拓郎の詩のよさがわからなかった。
拓郎命の友達は無理やりわたしに歌をきかせてくれていたのに・・・。

今だからわかる。
今日まで生きてきて、これからも生きていくありがたさが。

たまには伝説をふりかえってみるのいいものだ。
時は流れてもその思いを持ち続けていることができるってうらやましい。

体のほうは大丈夫なんだろうか。
心配ではらはら歌声を聞いていた。

それにしてもなぜショーヤンだけは歳をとらないんだろう。
肩までの髪にサングラス。
みんなおじさんおばさんになったというのに。

カラフル

直木賞や芥川賞をとった作品は必ず読むのですが、最近はすぐに文庫になるのでちょっとこらえる事にしています。

本屋さんでは祝○○賞と銘打ってフェアーがあり、その作家の本が並びます。
その中から以前から気になっていた本に呼ばれてしまいました。

わたしは黄色に弱く、素通りができないのです。

どうして文庫にもなっていない昔の本を買ってしまったのかそれは運命としかいいようがありません。

読み終わってこの本お墓に持って行きたいと思ってしまったのです。
おとぎ話ですがそれを超えていました。
まさしくぐっときちゃったんです。

家族ってお互い一面しかみていないんですよね。
子供の気持ちもダンナの気持ちもわかったように思っていてもそれは思い込み。
家族だからわからない事の方が多いのかもしれません。

黒もあれば白もある。
赤も青も黄色もある。
明るい色も暗い色も。
きれいな色もみにくい色も。
角度しだいではどんな色だって見えてくる。


この世があまりにもカラフルだから、ぼくらはみんないつも迷ってる。
どれがほんとの色だかわからなくて。
どれが自分の色だかわからなくて。


他人になって覗いてみればいろんな色が交じり合っている事がわかるんですよね。

やさしくてていねいな物語です。
そして大切な事を教えてくれる物語です。

たくさんの本を読むのは、こんな本に出会うためなんですね。

『カラフル』 森 絵都 著

グロテスク

昼は一流企業の総合職として働き、夜は娼婦に。
外国人に空きアパートの一室で殺された事件。

当時すごい衝撃だった。

大学付属の名門女子高に高校から通うってそういうことなのか。
一流の一員になったつもりでも初等部やもっとさかのぼれば幼稚舎からの生え抜きの主流にはなれない。
ステータスが違いすぎる。
代々積み重ねてきたものが違いすぎる。
その中で見栄をはっても滑稽にしかうつらない。

その女子高に通った四人の軌跡。

あるものは娼婦に転落し、(転落という言い方は適切ではないかな、彼女達は落ちていったのではないから。)あるものは新興宗教にのめりこんでいく。

いつも美しい妹に比べられた姉。
努力ではどうしようもない生まれ持ったもの。
世の中はあたりまえだけど不公平だ。

その不公平さに早く気づき、抗うのではなく自分らしさをいかに見つけるか。
女性の生き方は多様化しなにが幸せかに正解はもはやない。

「優しくしてよ。」
怪物になってしまった女は叫んでいる。
何を手に入れたとしても・・・。


『グロテスク』 桐野 夏生 著
まりりん

まーちゃん

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